消費税とは その3 免税対象となる輸出取引

この記事では、数回に分けて消費税を基本から見直していきます。今回は、免税対象となる輸出取引の内容についてみていきます。

この記事は、平成25年6月1日時点での法律に基づいています。

消費税とは その1 消費税の仕組み

消費税とは その2 課税対象となる取引

本来、消費税は国内における商品の販売やサービスの提供などに課税されるものです。
従って、事業者が輸出取引や国際輸送など、輸出に類似する取引として行う課税資産の譲渡等については、消費税が免除されます(免税)。

  1. 輸出免税
  2. 輸出物品販売場における輸出免税
  1. 輸出免税

    1. 免税される輸出取引の範囲
      下記のような輸出取引は、消費税が免除されます。

      • 国内からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け(典型的な輸出取引)
      • 国内と国外との間の通信又は郵便若しくは信書便
      • 非居住者に対する鉱業権、工業所有権、著作権、営業権等の無体財産権の譲渡又は貸付け
      • 非居住者に対する役務の提供
      • 外国貨物の譲渡又は貸付け
      • 国内と国外との間の旅客や貨物の輸送(国際輸送)
      • 船舶運航事業者等に対する外航船舶等の譲渡又は貸付け
      • 船舶運航事業者等の求めに応じて行われる外航船舶等の修理
      • 国内と国外の間又は国外と国外の間の貨物輸送用のコンテナーの譲渡、貸付けで船舶運航事業者等に対するもの又はそのコンテナーの修理で船舶運航事業者等の求めに応じて行われるもの
      • 外航船舶等の水先、誘導、その他入出港若しくは離着陸の補助又は入出港、離着陸、停泊若しくは駐機のための施設の提供に係る役務の提供等で船舶運航事業者等に対するもの
      • 外国貨物の荷役、運送、保管、検数又は鑑定等の役務の提供



      ただし、下記の取引については、免税とはならず、消費税が課せられます。

      • 国内に所在する資産に係る運送又は保管
      • 国内における飲食又は宿泊
      • 上記2項に準ずるもので国内において直接便益を享受するもの


    2. 免税の適用を受けるための証明
      輸出免税の適用を受けるには、その取引が輸出取引等であることを証明する必要があります。輸出取引等の区分に応じて、輸出許可書、税関長の証明書又は輸出の事実を記載した帳簿や書類を整理し、納税地等での保存(7年間)が必要です。

      • 「国内からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け」のうち、輸出の許可を受ける貨物の場合
        輸出許可書(税関長が証明した書類)
      • 「国内からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け」のうち、郵便物として輸出する場合(当該資産の価額が20万円を超えるとき)
        輸出許可書(税関長が証明した書類)
      • 「国内からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け」のうち、郵便物として輸出する場合(当該資産の価額が20万円以下のとき)
        帳簿又は書類
      • 「国内と国外との間の通信又は郵便若しくは信書便」の場合
        帳簿又は書類
      • その他の取引の場合
        契約書その他書類

  2. 輸出物品販売場における輸出免税

    免税ショップ(輸出物品販売場)を経営する事業者(所轄する税務署長の許可が必要)が、外国人旅行者などの非居住者に対して特定の物品(通常生活の用に供される物品で対価の合計額が1万円を超えるもの。ただし、食料品、飲料類、たばこ、薬品類、化粧品類、フィルム、電池その他の消耗品は対象とならない)を一定の方法で販売する場合には、消費税が免除されます。
    輸出物品販売場における免税の適用を受けるためには、一定の方法により販売し、購入者誓約書を7年間保存する必要があります。事業者が購入者誓約書を保存しない場合や、非居住者が免税購入した物品を出国日までに輸出しない場合等は、消費税は免除されません。